『室長、迷子の女児を保護する。』

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今日家族で千葉に行ってきた。

 

嫁さんと娘を友人宅に置いて、ひとりでプラプラしていた。

 

食べログ4.1のラーメン屋に行き、味噌ラーメンを注文すると、辛い味噌ラーメンが出てきた。辛いのが苦手な僕としては最悪なパターンのやつだ。

 

これ言っとくけど、味噌ラーメン頼むとたまにあることなんだけど、世の中の人みーーんな辛い物好きじゃないからね。

 

辛いなら辛いと先に言ってくれないと。

 

(あーぁ、今日は外れたな、、、残酷だぜ、神様は。)

 

なんて思いながら外に出て、プラプラと街並みを眺めていた。

 

ここで事件は起きた

そんな風に時間を潰しながらプラプラ歩く僕の前を、パジャマ姿で泣きながら歩く2歳くらいの女児が通った。

 

時間はもう19時近く。この時期はすっかり暗くなる時間だ。

 

「あれ?こんな時間に?親は?」と思いつつ、少し離れて後ろを歩いてる男性がいたので、「お父さんですか?」と聞くと「違います」とのこと。

 

これはマズい。タダごとではない!と思い、すぐに女児を保護した。

 

「お母さんは?」

『クモンにいっていなくなった』

 

「どこから来たの?車?おうち?」

『おうち』

 

と女の子は泣きながらも見知らぬヒゲヅラのオジサンの問いかけに、頑張ってしっかり答えてくれた。

 

「お母さん、クモン行ったの?どこだろ?クモンの場所わかる?」

『わかんない』

 

うーん、もしかしたら親が公文で先生か何かやってるのかもしれない、、、そして子供を留守番させていたら娘は鍵を開けひとりで出てしまったのではないか。ならばお母さんがいるであろう公文まで連れて行ってあげれば良いのではないか。

 

グーグル先生に聞いてみるとこれまた残酷な答えを返してきた。

ガッデム!!ど、どこも近くない、、、、

 

この子を連れて歩いて行くのは無理だし、お母さんと行き違いになってもマズい。

 

公文の線をあきらめて、あらためて自宅の場所を聞いたのだが、返答はあまりよくわからない内容だった。

 

なので、女の子が歩いてきた方向に戻りながら一緒に周辺をしばらく歩いて家を探した。

 

しかし結局どこなのかわからなかった。

 

このままでは埒が開かないと考え、やむを得ず110番通報。

 

土地勘のない場所なので、保護した場所を説明するにも四苦八苦だった。

 

しかしその電話の最中に奇跡が起きた。

 

青ざめた顔で娘を探しにきたお母さんとバッタリ出会うことができたのだ。

 

話を聞くと、上の子を公文に送る為、下の子を留守番させてた所、家を独りで出てしまったらしい。

 

正直、虐待?育児放棄?とか、僕も今日帰れなくなるんじゃないか?とか色々思ったが、どれも当てはまらなくてよかった。

 

親は何やってんだ?って思うのもわかる。でも大変さもわかる。

 

二人のお子さんを持つお母さんが、ひとりで二人の面倒を見るという状況はよくあることだし、どちらかの面倒を見ればもう一方を見れないということだってザラに起こる。

 

今回もそのような状況だったようで、家に帰ったら娘がいなくなってたのだから、きっとお母さんも生きた心地がしなかっただろう。

 

だからお母さんを責める気にはなれなかった。とにかく無事でよかった。ただそれだけだ。

 

女の子はお母さんに抱っこされるとすぐに泣き止み、安堵の表情を浮かべていた。

 

子供は不安があると指しゃぶりをすることがあるけど、僕といた間、その子は指どころか手を丸ごと口に入れて泣きながら歩いてたのが強く印象に残った。

 

凄く不安だったろうし、そんな中で状況をきちんと説明してくれて、すごく頑張ったと思う。

 

お母さんには少し怒られてたけど、どうか許してあげてほしいし、それよりも強く強く抱き締めてあげてほしいと思った。

 

ん?今日はオチは特にありませんよ(。・ω・。)

 

追記

やっぱり、オチありました。

なんでやねん!!!

投稿者プロフィール

古澤 達也
古澤 達也理容師
昭和33年創業「古澤理容館」の三代目、現在は、癒しメニュー特化型理容室「理容フルサワ~LIVINGROOM~ 」室長。1973年生まれ、出身・在住ともに横浜市鶴見区。全理連ヘアーカウンセラー。2010年横浜市優秀技能者賞受賞。

理容師の為のオンラインサロン『Barber-Bar』主宰。

顔そりやヘッドスパなどの「癒し」に特化したサロンコンセプトのもと、ストレス社会に生きる現代人の疲れや肌荒れと向き合っている。特にメンズ向けのシェービングは「顔そりという名のエステ」として圧倒的な心地良さをもたらし、その独自の顔そり術は評判を呼び遠方からの来客も多い。

活動理念は「顧客様の日常に笑顔が増えるお手伝いをする」。顔剃りとヘッドスパでお客様を眠りに誘うことがやりがい。

ブログは15年以上続けており、ライフワークとなっている。