【実録】外壁塗装〜ペンキ職人ワタという男

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サインポールをぶつけられ

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外した状態が続いてましたが

せっかくサインポールを外したなら

この際外壁の色を変えようという話になり

(↓建て替え直後の外観。13年前)

 

そこで、幼なじみのペンキ屋「ワタ」にお願いしました。

 

「ワタ」

彼は幼なじみも幼なじみ。

幼稚園の頃からの友人です。

今も髪を切りに来てくれています。

 

彼は髪を切られていると、

その様子が気になるらしく

鏡で見ようとするあまり

顔が徐々に横を向くという

とてもやりづらいお客さんです 笑

 

いつも髪を切るときは決まって

「パーマ!かっこよくね!」

アバウト極まりない注文をする彼ですが

今日は積年の恨みを晴らす番です。

「かっこよくね!」

とまずはアバウトオーダー返しをかましてやりました。

 

約束の8時より15分も早く降臨。

やる気がみなぎってます。

 

最近は現場で作業する立場ではなくなりつつあるそうで、

「俺が直々にやるなんてすごいことだよ」

と、もったいつけてました。

ありがたや。ありがたや。

 

 

さっそく養生に取りかかりました。

すでに僕には怖くて上がれない高さに上がってます。

単純に尊敬します。

 

ワタが言うには、難関となるのは

養生ができない上に

細かい作業になる文字の部分と

 

看板のクローバーの部分。

 

「何でこの看板、丸じゃねぇんだ!!」

と怒ってました 笑

しかし...

僕の知ったことではありません 笑

 

 

下地を塗り始めました。

僕がやるならいきなりペンキですが

そこはプロ。

さすがです。

 

わずかな塗り残しを指摘したら

「うるせーな、こんなの気休めだからいいんだよ!」

と言ってました 笑

 

自分が仕事をしているところを

ジーッと見られると如何にやりづらいか

今日は存分に味わってもらいます。ムフフフ。

 

すぐさまペンキ作業開始。

仕事に無駄がなく早いです。

 

と感心してたら・・・・

なんか電話してます。

波止場スタイルです 笑

これが似合うのは

裕次郎かワタでしょう。

 

再び塗り塗り。

青い空をバックにかっこいいですね。

色は暗い色を選択しました。

 

と思ったらまた電話がかかってきました。

お忙しいです。

今度はヤンキースタイル w

しかも電話先の部下に大声で何か怒鳴ってます w 

感情は態度に出ますね。

僕も気を付けないと。

 

 

気を取り直して塗り塗り再開。

彼の仕事を見ていて思ったのは、終始一貫、丁寧だということ。

口は悪いが、仕事はきちんとやる。

まさに昭和の職人です。

ザ・ラスト職人。

 

 

おおーっ!!

いいじゃん!!

文字の部分の外周を塗るときは

めちゃめちゃ愚痴ってた割に、

いいじゃん!!

 

午前中はここで終了。

 

しかし周りがきれいなると

塗ってない部分の劣化に目がいくようになり...看板の雨染みが気になる...

 

後半は側面のライン部分や文字の表面の部分などの細かい作業が多いらしく、昼飯と愚知もそこそこにまた作業に入りました。

 

 

最難関の文字部分。

すでに塗った壁にペンキをつけられないのと、細かい作業が多く...

確かにこれは大変だ。(←他人事)

緊張で手がプルプル震えるワタ。

 

わかるわかる 笑

 

僕もこの仕事をやるようになってしばらくの間、細かい作業はよく手が震えましたから。

 

 

ライン部分。

当初は文字=黄色

ライン=赤(ワタの意見)

でしたが試しに塗った白が予想外によく

そのまま全部白でいくことに。

ワタの意見は却下です。

 

うん!いいよ!ワタ、すっげーいいよ!!

 

 

再び養生。

強い風がワタを悩まします。

 

 

天井部分を塗装。

こちらは同色で。

 

「ほんとは3回くらい塗るんだけど今日は1回でいいよな!質より量だ!!

 

業は違えど同じ仕事を20年もやってると、手抜きを正当化する術にも長けてくるものです。

さすがです。

 

 

 

木枠の部分の塗装。

いよいよゴールが見えてきました。

 

めんどくさかったのか

「黒でいいよな?黒で」

と言ったものの、やはり途中で

「やっぱ茶色のがいいかなぁ」

と言い出し、現場で調合。

楽をしようとして自滅する典型です。

 

そのまま黒で押通さなかったのは

彼の中に残るわずかな良心か

それともプロ根性か。

 

なんにしてもありがたいです。

 

 

気になっていた看板の雨染みも、シンナーできれいにするサービス精神。

「この施主(←僕のこと)、超こき使うよな~」

なんてつぶやいてますが、スルーしました 笑

うれしいくせに。

 

 

終わりかな~と思ったら

「シャッターもやっちまおうよ!簡単だよこんなの!」

とまさかの提案。

今頃ノッてきたのでしょうか?笑

「いいの?だったら!」

と即答しました。

 

周りがきれいになると

今まで気にならなかった部分が

気になりだすものです。

確かにシャッターの色褪せた感じは

気になっていました。

 

やさしい。

やさしいぞワタ。

 

塗った個所と塗ってない箇所で

こんなにも差が出ます。

 

おっと、またも電話が。

本当にお忙しい。

でました、今度は壁ドンならぬ脚立ドンですwww

バリエーションが豊富すぎるぞ、ワタ。

 

完成!ピカピカ!

 

で、外観はこうなりました。

BEFORE

AFTER

うん、いい!

グッと大人っぽい感じになりました。

 

「こんなの一日で終わらせられるのは俺じゃなきゃ無理だからな!!」

自然とセルフブランディングができる男、ワタ。

僕にはなかなかこのセリフは言えません。

感服です。

朝8時から気付けば夕方5時。

仕事をやり終えた男はいい顔をしています。

 

 

ありがとう、ワタ。

次来たら特別にパーマを2回かけてあげるよ。笑

 

次はサインポール。

早く来ないかなぁ。

 

 

投稿者プロフィール

古澤 達也
古澤 達也理容師
昭和33年創業「古澤理容館」の三代目、現在は、癒しメニュー特化型理容室「理容フルサワ~LIVINGROOM~ 」室長。1973年生まれ、出身・在住ともに横浜市鶴見区。全理連ヘアーカウンセラー。2010年横浜市優秀技能者賞受賞。

理容師の為のオンラインサロン『Barber-Bar』主宰。

顔そりやヘッドスパなどの「癒し」に特化したサロンコンセプトのもと、ストレス社会に生きる現代人の疲れや肌荒れと向き合っている。特にメンズ向けのシェービングは「顔そりという名のエステ」として圧倒的な心地良さをもたらし、その独自の顔そり術は評判を呼び遠方からの来客も多い。

活動理念は「顧客様の日常に笑顔が増えるお手伝いをする」。顔剃りとヘッドスパでお客様を眠りに誘うことがやりがい。

ブログは15年以上続けており、ライフワークとなっている。