パッチテスト

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エラー|NHK NEWS WEB

今日はニュースでやたらとこの話題がでてたのでこの話を。
カラーリングをしてかぶれてしまったという報告が年間5000件(※訂正  5年間で1000件)をこえるそうで。

アルカリのカラー剤には大なり小なり「ジアニン」というアレルギー物質が含まれます。これを含まない酸性カラー剤やヘアマニキュア、ハーブ系のカラー剤もあるのですが、染まりはアルカリカラー剤より悪くなります。

◎パッチテストって何?

カラー剤の箱には必ずカラーリングをやる前にアレルギーがないかを調べるために「パッチテスト」というものをやるように記されています。
パッチテストというのは、カラー剤を皮膚に微量塗り、絆創膏などで覆い、48時間放置し、アレルギー反応が出ないかどうか調べることを意味します。

ご自分でカラーリングをされている方なら、そろそろ染めようかなぁと思った時点でその薬剤でパッチテストをし、二日後以降に染めればよいわけです。

しかし、サロンで染める、となると話がややこしくなります。同じことをしようと思ったら、カラーリングしにいらっしゃっても、パッチテストをしてからということになり、二日後以降じゃないとカラーできないわけです。

別のニュースサイトではパッチテストをしたことがない人は68%というデータがありました。
逆に言えば32%はパッチテストをしたことがあるということですよね。カラーリングをやる3人に1人がパッチテスト済み………かなりの驚きです。

◎現場には則さないやり方

パッチテストなんて訴えられた時のメーカーの責任逃れのためにあるもんだとばかり私思っておりました。ニュースを見ると消費者庁でもパッチテストをオススメしちゃってますね。何かキナ臭い…………

そう考えると今回のニュースは理美容店のほうがダメージが大きい気がします。カラーリングしにいらっしゃったお客さんに「二日後に来て下さ~い」とは言いづらいわけで。少なくとも私の少ない同業者仲間でパッチテストをやってるなんて聞いたことありません。

リトマス試験紙みたいにアレルギーの有無が瞬間的にわかるやり方はないものか…………

◎ではどうするの?

おとなしくパッチテストをやればいいわけですが、現状を考えると、できるお店は少ないと思います。となると、今後は店舗でカラーリングをやる場合、事前に署名をいただく店舗が増えると思います。

私が署名用の書類を作るとしたら
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□ 事前に説明を受けました
□ パッチテストをせずにカラーリングすることを了承します
□ 万が一アレルギー反応が出た場合でも店側に責任を問いません

□にチェックし、ご署名下さいテヘペロ
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こんな感じでお客さまに一筆書いてもらう形にするでしょう(笑)

気心が知れた常連さんならここまでする必要はないかもしれませんが、新規のお客さまでカラーリングを希望された場合には念のため書いてもらったほうが安心だと思います。こういうニュースを見て悪用するやつが必ずいるので。

◎さぁ、組合の出番だ

こういった書類を落ち度がないようにキチンとした書面として完成させるのは僕ら理容師には無理です。
弁護士さんにお願いして作っていただかないと。

そうだ!理容組合で弁護士さんに依頼して書類作成してもらいましょう!!そして完璧な文言で書類を作っていただく。そして完成した書類を日本全国の組合店に配る。

そうすれば、
お客さまも当日にカラーできて嬉しい。
サロンも不安を抱えずに済む。

おっ、いい案のような気が(笑)

◎当たり前の話ですが
仮にこの案でやるにしても、サロン側は皮膚に影響の少ないカラーリングの仕方なり薬剤選びなりをつねに考えていかなくてはならないというのが大前提です。「この書類に署名してもらったから、あとは知らないよーん。」なんていうのは、プロ失格ですよ。

投稿者プロフィール

古澤 達也
古澤 達也理容師
昭和33年創業「古澤理容館」の三代目、現在は、癒しメニュー特化型理容室「理容フルサワ~LIVINGROOM~ 」室長。1973年生まれ、出身・在住ともに横浜市鶴見区。全理連ヘアーカウンセラー。2010年横浜市優秀技能者賞受賞。

理容師の為のオンラインサロン『Barber-Bar』主宰。

顔そりやヘッドスパなどの「癒し」に特化したサロンコンセプトのもと、ストレス社会に生きる現代人の疲れや肌荒れと向き合っている。特にメンズ向けのシェービングは「顔そりという名のエステ」として圧倒的な心地良さをもたらし、その独自の顔そり術は評判を呼び遠方からの来客も多い。

活動理念は「顧客様の日常に笑顔が増えるお手伝いをする」。顔剃りとヘッドスパでお客様を眠りに誘うことがやりがい。

ブログは15年以上続けており、ライフワークとなっている。